交通事故についてのデータビジュアライゼーション



1.近年の交通事故の発生推移

近年の交通事故の発生件数と事故による負傷者と死者の推移をグラフに示す。
平成27年における交通事故の発生状況(2ページ)
平成27年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況について(5ページ)

交通事故死者負傷者数は年々減少している。特に死者数は平成17年の6,937人から大きく減らして平成27年には4,117人と約4割減少している。この要因として警察庁は、
  • シートベルト着用率の向上
  • 事故直前の車両速度の低下
  • 飲酒運転などの悪質で危険な運転の減少
  • 歩行者の法令遵守
  • 自動車技術の進歩
こうした要因を挙げている。
 

要因として挙げられていることは正しいか一部(シートベルト着用率・危険運転での検挙数)を抜粋してグラフにまとめる。
シートベルト着用率はJAFと警察庁のデータから、飲酒運転は検挙数を警察庁の統計から引用した。
             
シートベルト着用率は年々向上し、危険運転での検挙数は減少している。こうした運転意識の上昇や危険運転の減少が交通事故の被害を減らしているといえる。

2.交通事故の発生場所と発生原因

平成27年度の交通事故負傷者の状況と交通事故の発生原因を円グラフに示す
平成27年における交通事故の発生状況(5・29ページ)
交通事故負傷者の約75%が自動車(4輪・2輪)で発生している。そして、交通事故の発生原因の多くが安全運転義務違反である。一時不停止や信号無視などの割合は少なく、道路標識等を守っていれば事故は起きないというのは間違いである。

「安全運転義務」・・・道や交通などの事情に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない運転者の義務
「安全運転義務違反」・・・安全不確認・漫然運転・脇見運転・動静不注視・運転操作不適などの安全な運転を妨げる行為

3.交通事故を減らすには?

データにもある通り、交通事故の多くは自動車を運転中の不注意や安全確認を怠っているからである。つまり、
  • 運転手が常に安全運転を意識する
  • 人間のミスを補う運転支援システムや自動運転の整備
といったことに取り組めば交通事故を大幅に減らすことが出来る。
自動運転車が普及すれば米国内で交通事故の90%を減らすことが出来るという 試算 もマッキンゼーが発表している。

4.安全を提供する現在の自動車

現在市販されている自動車の中には、自動ブレーキなどの運転支援システムや単一走行車線での自動運転システムなどを搭載しているものもある。
こうした技術には交通事故の減少や安全な運転が期待されている。そこで、現行の国産自動車の中で高度な運転支援システムや自動運転システムを備える自動車をピックアップした。
なお、主な運転支援システムは以下の通りである。
  • Toyota Safety Sense(トヨタ)
  • アイサイト(スバル)
  • Honda Sensing(ホンダ)
  • i-ACTIVSENSE(マツダ)
  • IntelliSafe10(ボルボ・スウェーデン)